用具解説

ヨネックスのテニスラケット選び方|2026年、6シリーズはここが違う

ヨネックスの硬式テニスラケットは、2026年8月時点でVCORE・EZONE・MUSE・PERCEPT・REGNA・ASTRELの6シリーズ、計38モデルが並行して展開されています。同じブランドでもシリーズごとに性格ははっきり分かれており、まずどのシリーズを見ればいいかが分からないと選びようがありません。この記事では、全38モデルに共通する当サイトの5軸スコアをもとに、6シリーズがそれぞれ何を軸に分かれているかを整理し、シリーズを絞り込むための入口を提供します。

結論|ヨネックスの現行シリーズは6つ、性格で選べる

結論として、6シリーズは次のように軸が分かれています。

シリーズ軸になる性格こんな人向け
VCOREスピン回転をかけてボールを収めたい
EZONEパワー楽に飛ばしたい・オフセンターでも安定させたい
MUSE(2026年新登場)扱いやすさ疲れずに安定して振り抜きたい
PERCEPTコントロール狙った場所に精密に打ちたい上級者
REGNA最上位の打球感・コントロール価格より打球感・精度を最優先したい
ASTREL軽量・大フェイス軽さとミスへの強さを最優先したい

似たようなシリーズ名が並んでいて選びにくく感じるかもしれませんが、重量やフェイスサイズだけでなく、当サイトの5軸スコア(パワー・スピン・コントロール・操作性・打球感)のどの軸が一番高いかでシリーズの性格が分かれています。次の章で詳しく見ていきます。各シリーズの最新ラインアップはヨネックス公式サイトでも確認できます。

シリーズは何を基準に分かれているか

6シリーズを代表する1本ずつを並べ、5軸スコアを比較すると、シリーズごとに一番高い軸がはっきり分かれます。

モデル(各シリーズの代表)パワースピンコントロール操作性打球感
VCORE 1008188677873
EZONE 1008474727879
MUSE 1007984628083
PERCEPT 975563866982
REGNA 985865886990
ASTREL 1057268629665

VCOREはスピン、EZONEはパワー、PERCEPTはコントロール、ASTRELは操作性がそれぞれ最も高く、MUSEはスピンと打球感がともに高く、REGNAは打球感とコントロールの両方が高いという結果です。この表は各シリーズを代表する1本を並べたもので、シリーズ全体の平均ではありません。同じシリーズの中でも重量やフェイスサイズによってスコアは変わりますが、どの軸が一番伸びているかという傾向はシリーズ内で共通しています。

なお、この5軸スコアは重量・フェイスサイズ・ビーム厚・ストリングパターン・RA値などから算出したうえで手動補正を加えた相対的な指標であり、モデル間の位置関係を示すものです。絶対的な性能値ではありません。

VCOREはどんな人におすすめ?|スピン系の代表シリーズ

VCORE 2026は、6シリーズの中でもっともスピン性能に振ったシリーズです。標準モデルのVCORE 100(100in²・300g・16×19)はスピンスコアが88と、6シリーズの代表モデルの中で最も高い数値です。

実際にVCORE 100(2026)を試打したところ、強くスピンをかけようと意識しなくても自然とボールが回転する感覚があり、ストロークでは振り抜きながらもコートに収まりやすい印象がありました。

VCORE 2026はフェイスサイズ95〜102in²・重量245〜310gの範囲に10モデルを展開しており、95in²のVCORE 95から、26,400円のエントリーモデルVCORE α系(α・αL・αSL)まで幅を持たせています。

同じ100in²・300g帯にあるEZONE 100との詳しい違い(推奨ストリング・ビーム形状・実際に打ち比べた打球感の一致度)は、VCORE 2026とEZONE 2025の違いを実際に比較した記事にまとめています。

EZONEはどんな人におすすめ?|パワー系の代表シリーズ

EZONE 2025は、6シリーズの中でもっともパワー性能に振ったシリーズです。標準モデルのEZONE 100(100in²・300g・16×19)はパワースコアが84と、6シリーズの代表モデルの中で最も高い数値です。

実際にEZONE 100(2025)を試打したところ、パワー系のシリーズでありながら打球感は硬くなく、むしろマイルドで柔らかいという印象でした。

EZONE 2025はフェイスサイズ98〜115in²・重量245〜310gの範囲に12モデルを展開しており、オーバーサイズのEZONE 115まで選択肢があります。エントリーモデルのEZONE アルファ系(アルファ・アルファL・アルファSL)はVCORE α系と同じ26,400円です。

VCORE 100との詳しい違いは、上記のVCORE章と同じくVCORE 2026とEZONE 2025の違いを実際に比較した記事を参照してください。

MUSEはどんな人におすすめ?|2026年に登場した新シリーズ

MUSEは2026年5月上旬に発売された、6シリーズの中では最も新しいシリーズです。ヨネックスは「ヨネックスで最も扱いやすいテニスラケット」というコンセプトを掲げており、これまでのアイソメトリック形状に加え、新開発のユニフォーム・インパクト・グロメットとエナジー・フロー・シャフトを組み合わせた「シンクロフレーム」という新構造を採用しています。

当サイトの5軸スコアでも、代表モデルMUSE 100は打球感スコアが83と、6シリーズの代表モデルの中でVCORE・EZONE・PERCEPTより高く、REGNAに次ぐ数値です。スピンスコアも84とVCORE 100(88)に迫っており、パワーとコントロールを抑えめにする代わりに、打球感の柔らかさとスピンのかけやすさを両立させたシリーズと位置づけられます。実際、当サイトのデータでもMUSE 100は「EZONEからステップアップしたいプレーヤー」向けに位置づけています。

MUSEは全5モデル(98・100・100L・100SL・107)を展開しており、いずれも16×18パターンで統一されています。

  • MUSE 98(98in²・305g): 5モデルの中で最もフェイスが小さく、スピンスコアも82とやや高め
  • MUSE 100(100in²・295g): シリーズの標準モデル
  • MUSE 100L(100in²・280g): 操作性スコア93・打球感スコア84で、軽さと快適性を重視
  • MUSE 100SL(100in²・265g): 5モデル中もっとも軽く、操作性スコアも96と初心者・シニア向け
  • MUSE 107(107in²・280g): 5モデル中もっとも大きいフェイスで、ミスヒットへの強さを重視した分、コントロールスコアは54とシリーズで最も低くなっています

PERCEPTはどんな人におすすめ?|コントロール系の上級者シリーズ

PERCEPTは2023年に登場したコントロール系シリーズです。名称変更前は「VCORE PRO」と呼ばれていました。標準モデルのPERCEPT 97は21mmの均一薄ビームと、しなやかな打感を出す2G-Namd Flex Forceを採用し、コントロールスコアは86で、6シリーズの代表モデルの中でもREGNA(88)に次ぐ高さです。

PERCEPTは全6モデル(97・97D・100・100D・100L・104)を展開しており、フェイスが小さく18×20の密なパターンを持つPERCEPT 97D(コントロールスコア92)が最もコントロール重視、逆にフェイスが最も大きいPERCEPT 104(同78)が最も扱いやすい設定です。ただしPERCEPT 97・97D・100・100D の4モデルは当サイトのレベル区分でも「上級者向け」に分類されており、6モデル中「中級者向け」に分類されているのはPERCEPT 100LとPERCEPT 104の2モデルのみです。買い替えでコントロール系を検討している中級者は、まずこの2モデルから見るのが無理のない選び方です。

REGNAはどんな人におすすめ?|ヨネックスの最上位シリーズ

REGNAはヨネックスの硬式テニスラケットの中で最上位に位置づけられるシリーズで、REGNA 98・REGNA 100の2モデルとも、他シリーズの主力価格帯より高い56,100円です(ヨネックス公式オンラインショップで確認済み)。

打球感スコアはREGNA 98が90、REGNA 100が88と、6シリーズの代表モデルの中で最も高い数値です。コントロールスコアもREGNA 98が88、REGNA 100が84と高く、REGNAは打球感とコントロールの両方を最優先したプレミアムシリーズと言えます。一方でパワースコアはREGNA 98が58、REGNA 100が62と、6シリーズの中でもPERCEPT(55)に次いで低く、球威よりも精密なショットメイキングを求める上級者向けのシリーズです。

2モデルの違いはフェイスサイズで、REGNA 98(98in²・310g)はヨネックス公式サイトで「戦略的に攻める、精密コントロールモデル」、REGNA 100(100in²・295g)は「自在にボールを操る、攻撃型オールラウンドモデル」と位置づけられています。

ASTRELはどんな人におすすめ?|軽量・大フェイスの3モデル

ASTRELは軽量ボディと大きめのフェイスを組み合わせ、操作性を最優先したシリーズです。前章の代表モデル比較でも、ASTREL 105の操作性スコアは96と、6シリーズの中で最も高い数値でした。

3モデルの性格は次のように分かれます。

  • ASTREL 100(100in²・280g): 3モデルの中では標準的なフェイスサイズで、パワースコア80・操作性スコア90とバランス型
  • ASTREL 105(105in²・270g): 操作性スコアは96で、ASTREL 120と並び3モデル中もっとも高い数値です。当サイトのデータでは「女性や中高年で腕力に不安がある人」「長時間プレーしても疲れたくない人」向けに位置づけています
  • ASTREL 120(120in²・255g): 3モデル中もっとも軽く、もっとも大きいフェイスでもあります。パワースコアは90ある一方、コントロールスコアは50と3モデル中もっとも低く、大きなスイートスポットでとにかくミスを減らしたい初心者・シニア向けです

ASTRELの3モデルはいずれも試打していないため、打球感についてはスペックと5軸スコアの範囲で判断してください。

現行38本のスペック一覧

VCORE 2026(全10モデル)とEZONE 2025(全12モデル)の詳しいスペック一覧は、VCORE 2026とEZONE 2025の違いを比較した記事に掲載しています。ここではMUSE・PERCEPT・REGNA・ASTRELの計16モデルの一覧を掲載します。

MUSE 2026 全5モデル

モデルフェイス重量バランスパターン
MUSE 9898in²305g315mm16×18
MUSE 100100in²295g320mm16×18
MUSE 100L100in²280g325mm16×18
MUSE 100SL100in²265g330mm16×18
MUSE 107107in²280g335mm16×18

PERCEPT 2023 全6モデル

モデルフェイス重量バランスパターン
PERCEPT 9797in²310g310mm16×19
PERCEPT 97D97in²320g310mm18×20
PERCEPT 100100in²300g320mm16×19
PERCEPT 100D100in²305g315mm18×19
PERCEPT 100L100in²280g330mm16×19
PERCEPT 104104in²290g325mm16×19

REGNA 2024 全2モデル

モデルフェイス重量バランスパターン
REGNA 9898in²310g315mm16×19
REGNA 100100in²295g325mm16×19

ASTREL 全3モデル

モデルフェイス重量バランスパターン
ASTREL 100100in²280g325mm16×19
ASTREL 105105in²270g330mm16×19
ASTREL 120120in²255g355mm16×19

悩み別|どのモデルを見ればいいか

具体的な悩みから、38本の中でまず見るべきモデルを絞り込みます。

飛ばない・パワー不足を感じる場合

パワースコアが高いのはEZONEとASTRELです。EZONE 115(パワースコア90)とASTREL 120(同90)が38本中もっとも高く、標準的なフェイスサイズで探すならEZONE 100(同84)が候補になります。

スピンがかからない場合

スピンスコアが高いのはVCOREです。スピンスコア88は38本中もっとも高い数値で、VCORE 100VCORE 98VCORE 102VCORE αVCORE αLVCORE αSLの6モデルが該当します。中でもVCORE α系は26,400円で、最高スピンスコアにもっとも安く手が届く選択肢です。パワーを抑えてでも打球感の柔らかさとスピン性能を両立したい場合は、スピンスコア84のMUSE 100も候補になります。

腕・肘に不安がある場合

当サイトのデータでは、EZONE 98は「肘や腕に不安がある人」向け、MUSE 100Lは「腕や肘に不安があるが回転をかけたい人」向けとして位置づけています。パワー重視で肘への負担を抑えたいならEZONE 98、回転をかけながら肘への負担を抑えたいならMUSE 100Lが候補です。

重くて振り切れない・スイングスピードに自信がない場合

操作性スコアが高く、かつ軽量なモデルが候補になります。操作性スコア96は38本中もっとも高い数値で、ASTREL 105(270g)・ASTREL 120(255g)・MUSE 100SL(265g)・VCORE αSL(245g)・EZONE 115(250g)の5モデルが該当します。エントリーモデルを求めているなら26,400円のVCORE αSL、EZONE系で軽さを求めるならEZONE 100SL(270g・操作性スコア88)も候補になります。

まとめ|ヨネックスのラケットは性格で6シリーズから絞り込む

ヨネックスの硬式テニスラケットは、2026年8月時点でVCORE・EZONE・MUSE・PERCEPT・REGNA・ASTRELの6シリーズ・計38モデルが現行展開されています。スピンならVCORE、パワーならEZONE、扱いやすさを重視した2026年の新シリーズならMUSE、精密なコントロールを求める上級者にはPERCEPT、打球感とコントロールを最優先するならREGNA、軽さと大きなフェイスでミスを減らしたいならASTRELが軸になります。

まずは本記事の早見表と5軸スコアでシリーズを絞り込み、絞り込んだシリーズの中からラケット診断や、スピン系パワー系コントロール系軽量・操作性の各ジャンル別ランキングで具体的なモデルを比較することをおすすめします。