用具解説

ピュアドライブ全8モデルの違い|2026年、エボドライブとの選び方まで解説

パワーを最優先するなら標準のPure Drive、コントロールを足したいなら16×20パターンのPure Drive 98、価格を1万円以上抑えたいならEvo Driveです。バボラの「ピュアドライブ」は2026年9月時点で8モデル展開しており、いずれも2024年に発売された現行世代で、2026年に新作は出ていません(次期モデルは未発表)。 この記事では、この8モデルと、価格を抑えたエントリー版のEvo Drive 3モデルを合わせた計11本を、当サイトが実際に確認したスペックと5軸スコアで比較します。

ピュアドライブは今何がある?現行8モデル+エントリーのEvo Drive 3モデル

「ピュアドラ」の愛称でも呼ばれるPure Driveは、フェイス100in²前後・重量300g前後のパワー系フレームを軸に、フェイスサイズと重量を振った8モデルを展開しています。標準モデルのPure Drive(100in²・300g)を中心に、面を広げたPure Drive 107(107in²)、面を絞ってコントロールを上げたPure Drive 98(98in²・16×20)、軽量化したPure Drive Team・Lite・S Lite、ロングハンドルのPure Drive +、限定カラーのPure Drive Wimbledonが並びます。

価格を抑えて同じパワーコンセプトを試したい場合は、姉妹シリーズのEvo Drive(Evo Drive・Evo Drive Lite・Evo Drive Tourの3モデル)が選択肢になります。Pure Drive系が税込38,500〜41,800円であるのに対し、Evo Drive系は26,400〜27,500円で、最大15,400円の価格差があります。

現行2024年モデルは2021年モデルからどう変わった?試打で確かめた違い

現行の2024年モデルは、2021年モデルから大きく方向性を変えたモデルではありません。ピュアドライブらしい強いパワーアシストと高い面の安定性はそのままに、より扱いやすい方向へと調整されています。

特に100in²では、2021年モデルと比べてボールの引っかかりが良くなり、打球感もやや柔らかくなっています。2021年モデルはパワーアシストの強さから、スイングや面の作り方によってはボールが意図せず飛んでしまうなど、やや癖を感じる場面もありました。現行モデルではその癖が弱まり、ピュアドライブの大きな特徴であるパワーを活かしながら、スピンやコントロールもしやすくなっています。

一方で、パワー性能そのものは健在です。軽く振っただけでもボールが勢いよく飛び出し、ストロークでは初速の速いボールを打ちやすく、サーブでも少ない力でスピードを出しやすいラケットです。面の剛性も高く、相手の強いボールを受けたときの打ち負けにくさもピュアドライブらしい特徴として残されています。

また、現行モデルでは振動吸収性も向上しています。パワー系ラケットとしての性能を維持しながら、打球時の快適性にも配慮されたモデルになっています。

2021年モデルは当サイトのカタログには含まれておらず、本記事の5軸スコア比較にも登場しません。在庫があるのも現行の2024年モデルのみです。

ピュアドライブ8モデル+Evo Drive 3モデルの違い一覧

スペック比較

モデルフェイス重量バランス長さパターンRA価格(税込)
Pure Drive100in²300g320mm27.0in16×197238,500円
Pure Drive 107107in²285g320mm27.2in16×197238,500円
Pure Drive 9898in²305g325mm27.0in16×207341,800円
Pure Drive Team100in²285g320mm27.0in16×197238,500円
Pure Drive Lite100in²270g330mm27.0in16×197238,500円
Pure Drive S Lite100in²255g330mm27.0in16×197238,500円
Pure Drive +100in²300g320mm27.5in16×197238,500円
Pure Drive Wimbledon100in²300g320mm27.0in16×197239,600円
Evo Drive102in²270g325mm27.0in16×197026,400円
Evo Drive Lite104in²255g325mm27.0in16×177026,400円
Evo Drive Tour102in²285g320mm27.0in16×197027,500円

5軸スコア比較(当サイト独自算出)

モデルパワースピンコントロール操作性打球感
Pure Drive7768605858
Pure Drive 1077675557056
Pure Drive 986655695468
Pure Drive Team7770586956
Pure Drive Lite7370567954
Pure Drive S Lite7372548952
Pure Drive +7768605858
Pure Drive Wimbledon7768605858
Evo Drive7373568055
Evo Drive Lite7786488953
Evo Drive Tour7771586857

このPure Drive+Evo Drive 11本というプールの中で見ると、パワースコアの最高値は77で、Pure Drive・Pure Drive +・Pure Drive Team・Pure Drive Wimbledon・Evo Drive Lite・Evo Drive Tourの6本が該当します。もっとも低いのはPure Drive 98の66です。スピンは104in²・16×17のオープンパターンを持つEvo Drive Liteが86でこの11本中最高、コントロールは16×20パターンのPure Drive 98が69で最高です。Pure Drive 98は逆にスピンが55(11本中最低)で、パワー・操作性も11本中最低の水準にあり、コントロールと引き換えに他の数値を落とした設計であることがスコアにそのまま表れています。操作性はPure Drive S LiteとEvo Drive Liteがともに89で並び、いずれも重量255gという11本中もっとも軽いモデルです。

なお、標準のPure Drive・Pure Drive +・Pure Drive Wimbledonの3モデルはフェイス100in²・重量300g・バランス320mmが完全に一致しており、いわゆる「黄金スペック」にあたります。黄金スペックが何を指すか、他ブランドとの比較は黄金スペックのテニスラケット26本比較で詳しく扱っています。

ピュアドライブ ウィンブルドンは何が違う?

Pure Drive Wimbledonは、Pure Drive 8モデルのうちの1本として独立した商品ページを持つ限定カラーモデルです(税込39,600円)。スペックは100in²・300g・バランス320mm・RA72・16×19と標準のPure Driveと完全に同一で、5軸スコアも77/68/60/58/58と一致します。違いはウィンブルドン公式パートナーによるホワイト×グリーンの配色のみで、価格差の1,100円はライセンス費用によるものです。

なお、標準のPure DriveとPure Drive Teamには、配色だけが異なる「Spectra Edition」もあります。こちらはWimbledonのような独立モデルではなく、各モデルの色違いバリエーションという扱いのため、この記事で数えている「8モデル」には含まれません。

Evo Driveとの違いは?価格を抑えたいなら

Evo Driveは、Pure Driveのパワーコンセプトをそのままに、価格を26,400〜27,500円に抑えたエントリーシリーズです。標準のEvo Drive(102in²・270g)とPure Drive標準(100in²・300g)を5軸スコアで比べると、操作性は80対58でEvo Driveが22ポイント上回る一方、パワーは73対77とPure Driveがわずかに高く、スピンはEvo Driveが73、Pure Driveが68とむしろEvo Driveのほうが上です。価格が安いぶん性能で劣るとは単純には言えません。

Evo Drive Tourは102in²・RA70・285g・税込27,500円、Pure Driveは100in²・RA72・300g・税込38,500円です。Evo Drive Tourのほうがフェイスが大きく軽量で、価格も抑えられており、競技志向ならPure Driveが向いています。

3モデルの中でEvo Drive Liteだけは16×17という11本中もっとも粗いパターンを採用しており、スピンスコア86・操作性スコア89はいずれも11本中最高です。反面コントロールスコアは48で11本中最低のため、回転重視か精度重視かで選ぶモデルが変わります。

レベル・重さ・予算で選ぶ

当サイトのレベル分類では、Pure Drive・Pure Drive +・Pure Drive Team・Pure Drive Wimbledonの4モデルがintermediate(中級)、Pure Drive 98のみadvanced(上級)、残るPure Drive 107・Lite・S LiteとEvo Drive 3モデルはbeginner(初級)です。Pure Drive 98はコントロールスコア69・RA73(11本中最高)という組み合わせで、フォームが安定した中〜上級者向けの設計になっています。

重さで選ぶ場合、もっとも重いPure Drive 98(305g)を筆頭に、300g(Pure Drive・+・Wimbledon)、285g(Pure Drive 107・Team・Evo Drive Tour)、270g(Pure Drive Lite・Evo Drive)、255g(Pure Drive S Lite・Evo Drive Lite)の5段階に分かれます。同じ重量帯でもPure DriveとEvo Driveでは価格が1万円前後違うため、まず重さの好みを決め、その重量帯の中でPure Drive系とEvo Drive系のどちらにするかを予算で選ぶ、という順番が絞り込みやすくなります。

よくある質問

Pure Drive 100とPure Drive 98はどちらを選ぶべき?

標準モデル(100in²)はパワーと操作性のバランスが最も取れており、Pure Drive 98は100モデルから慣れてきた中〜上級者に向いています。コントロールを重視するフラットドライブ系のプレーヤーで、安定したスイングができるならPure Drive 98、まだフォームが固まりきっていない段階なら標準モデルが目安です。

Pure Drive TeamとPure Drive Liteはどちらが初心者向き?

Teamは285gで標準より操作性が向上しており、Lite(270g)はさらに軽く初心者向けです。同じ考え方で見ると、Evo Drive(270g)はLiteと同じ重量帯、S LiteとEvo Drive Lite(ともに255g)はさらに軽い最軽量帯にあたります。

Evo DriveとEvo Drive Liteはどちらを選ぶべき?

腕力がなく最軽量を求めるならEvo Drive Lite(255g・104in²)、多少の打ち応えも欲しいなら標準のEvo Drive(270g・102in²)が目安です。

上達したらPure Driveに買い替える必要がある?

Evo Drive系・Pure Drive Lite系は、中級以上になると打球の重みや精度が物足りなくなる場合があり、そのタイミングでPure Drive標準やTeamへの移行を検討するとよいでしょう。

2026年の新作はいつ出る?

2026年9月時点で、バボラからPure Driveの新作発表はありません。現行の2024年モデルが最新世代です。

まとめ

ピュアドライブ全8モデルは、フェイスサイズと重量の違いで性能が分かれます。パワーを最優先するなら、11本中もっとも高いパワースコア77を持つ標準・+・Team・Wimbledonのいずれかが候補で、同点のEvo Drive Lite・Evo Drive Tourも選択肢に入ります。コントロールを足すならPure Drive 98(コントロールスコア69・RA73、いずれも11本中最高)、操作性を最優先するならPure Drive S Lite(操作性スコア89、Evo Drive Liteと並び11本中最高)が候補です。価格を抑えたいなら、同じパワーコンセプトを26,400円台で試せるEvo Driveシリーズが選択肢になります。

バボラの他シリーズ(Pure Aero・Pure Strike)との比較や全27モデルの一覧はバボラのテニスラケット選び方、黄金スペックの詳しい解説は黄金スペックのテニスラケット26本比較で扱っています。各モデルの詳細スペックはBabolat公式のPure Driveページでも確認できます。